造成提案
地盤対策で分譲事業を支援
造成地の計画段階から合理的な地盤対策をご提案させて頂きます。
造成後に予想以上に地盤対策のコストがかかった!
そんな声にお応えして、造成の計画段階からコストパフォーマンスの高い合理的な提案を行います。
造成提案書
以前、ご提案させて頂いた提案書の内容を紹介させて頂きます。
調査地における地形・地質概要
調査地は○○駅の北東0.5Kmにある宅地です。調査地一帯はほぼ平坦な地形を示しています。
土地条件図では「自然堤防」に該当井しており、砂質土や粘性土が混在した土質となっていることが類推されます。
周囲一帯は、宅地と田畑が混在している地域であり、1970年代からあまり変化のない状態です。
調査ポイント
分譲地全体の地盤状況の傾向を把握するためにスウェーデン式サウンディング試験(SWS)調査を合計7ポイント、SDS試験を合計2ポイント実施しました。
SWS・SDS試験調査データ
SDS試験より表土以深は砂質土主体の地盤と識別されます。SWS試験結果と照らし合わせますと、表土層が締まっている事から多くの測点にて浅層にて貫入不能となりましたが、深部まで貫入した測点からは、回転貫入で推移する比較的締まった砂質土の地盤か確認されております。
既存ボーリングデータとSWS・SDS調査データ
既往ボーリング試験結果とSWS・SDS試験結果(一部抜粋)を以下に示します。
ボーリング試験結果より、SWS試験結果以深においてもN値10以上で推移する比較的締まった砂主体の地盤が確認されております。
本分譲地における地盤状況見解
本分譲地で実施したSWS・SDS試験結果及び既往ボーリング試験結果より、当地における地盤は比較的締まった砂主体のデータが得られています。
従いまして、本調査時(建物四隅と中央部)に今回得られた試験結果と同等以上のデータが得られたと仮定した場合、2F木造住宅を建築する地盤として「地盤の強さ」「収縮」「変形」は問題ない地盤であると判断できます。
今後の造成計画についての見解
本分譲地では今後完成地盤へ向けて既存構造物の杭基礎撤去が予定されています。
基礎コンクリート以深においては、SWS・SDS試験及び既往ボーリング試験結果より、締まって安定していることから下部地盤に対して特筆する問題はないと考察致します。
但し、基礎コンクリート撤去に伴う新規埋戻し部分、及び、新規埋戻し擁壁の埋め戻し部分が品質不良であった際に、不同沈下を招く要因となる可能性が高いため、埋め戻し層内の品質管理には、十分留意する必要があります。
従いまして、当分譲地に関しまして「新規埋戻し地盤に対する地盤改良提案と管理基準」についてご提案させて頂きます。
- 埋戻し地盤に対する地盤改良深度(掘削深度3.0m)
GL-3.0mまで固化材を用いての地盤改良を実施する事をご提案します。
固化材添加量につきましては、経験的な判断にはなりますが、概ね60~80Kg/m2程度を目安にして巻き出し厚0.3mをご提案します。
なお、地盤改良の施工は品質に大きなバラツキが出やすいため、品質管理による工事契約をされる事をご提案させて頂きます。
品質につきましては、巻き出し厚0.3mで最低N=4以上、平均N=5以上を確保して頂くことを推奨いたします。
(工事契約とは、本調査にて推奨する品質管理に満たない結果が出た場合、造成業者が責任を持って再造成、及び、再調査を実施する契約になります)
- 新設L型擁壁の背面の埋め戻し地盤に対する改良深度(掘削想定深度GL-1.0m)
新設L型擁壁の背面埋戻し地盤(想定深度GL-1.0m)に対して、固化材を用いての地盤改良を実施することをご提案します。
固化材の添加量につきましては、経験的な判断になりますが、概ね30~60Kg/m2程度を目安にして、巻き出し厚0.3mをご提案します。
なお、地盤改良の施工は施工品質に大きなバラツキが出やすいため、品質管理による工事契約をされる事をご提案いたします。
品質につきましては、巻き出し厚0.3mで最低N=3.8以上(Nsw16以上)を確保して頂くことを推奨いたします。
- その他の造成計画についての見解
【花崗土による埋戻し】新設L型擁壁の背面埋戻し地盤に限る
埋戻し部分について花崗土を用いて巻き出し厚0.3mで宅盤を完成して頂き、そのまま調査・解析を実施する案です。
本調査時(建物四隅と中央部)に調査データなりに地盤改良が必要な結果がでた宅地のみに対して何らかの地盤改良工事を施します。
但し、新規埋戻し部分は施工品質に大きなバラツキが出やすいため、品質管理による工事契約をされる事を提案いたします。
品質につきましては巻き出し厚0.3mで最低N=3.8以上(Nsw16以上)確保して頂くことを推奨いたします。
※注意事項
当提案書は造成という早い段階で対策を施すことで、余分な地盤補強工事を削減し、トータルコストを下げることを目的としています。
なお、造成工事の品質や地盤のバラツキ等の理由により「提案事項を実施すれば必ず地盤補強工事が不要となる」ことをお約束するものではないことをご理解ください。
造成時の工事報告書の作成、もしくは写真の撮影を必ず御願い致します。造成地でのSWS試験において、高止まりやSWS試験のみでの評価が難しい場合に、補助的な資料として使用させて頂くことが可能です。
写真は施工深度や固化材料、また、転圧状況が把握できるような写真を、撮影して頂けますようにお願いしております。
造成写真をご提出いただいた事により追加調査が不要となる事や、直接基礎判定をお約束するものではないことをご理解ください。
ー以上ー
造成地の計画段階から合理的な地盤対策を
提案します。