技術士による専門コラム その③

土地選びに際して発生するリスクを考える

土地選びに迷ったら?

住宅を建築する際、これまでは交通の利便性や周辺環境の良さが土地選びの大きなポイントとされてきました。しかし近年では、気候変動による降雨量の増加や、南海トラフ地震の発生が懸念される中で、「その土地にどのようなリスクが潜んでいるか」に目を向けることが欠かせなくなっています。
今回はこの「土地に発生するリスク」に焦点を当て、注意点を紹介していきます。

1.大雨・地震等によって突発的に起こるリスク


高知県の防災マップには
上記QRコードから入ることができます

突発的なリスクについては、高知県の防災マップで、以下に示すような項目についてのリスクが確認できますので、各種ハザードマップから、お住まいの地区周辺にどんなリスクの可能性があるのか、あらかじめ知っておくことが大切です。

(1) 地震によって起こるリスク
1)津波による浸水の可能性                           
2)液状化の可能性

(2) 大雨によって起こるリスク
1)内水氾濫外水氾濫による浸水リスク
2)土砂災害の危険性

2. 普段から起こるリスク


※小規模地盤を対象とした地盤・基礎
(日本建築学会)

(1)地盤沈下の可能性
軟弱地盤であるというだけでは、建物荷重によって必ずしも地盤沈下するとは限りませんが、右図aのように軟弱地盤の上に新しく盛土した場合には、圧密沈下が生じるおそれがあります。
また、右図bのように盛土(軟弱地盤)の厚さが異なる場合には、不等沈下が発生し建物が傾く危険性があります。
実際、戸建て住宅の沈下事故の多くは、右図c、dのような盛土による圧縮沈下に起因しています。
これは、盛土には右図eのように空隙が存在し、時間の経過とともに土粒子が再配列して空隙が減ることで、体積が縮小し沈下が生じるためです。
この現象は徐々に収束しますが、造成直後の盛土については特に注意が必要です。

(2)擁壁の変状


※小規模地盤を対象とした地盤・基礎
(日本建築学会)

古い擁壁には、裏込めコンクリートを使っていない空石積擁壁(右図f)のように、構造的に脆弱で現行基準に適合しないものも存在します。また、既存の擁壁を嵩上げして盛土を行っているケース(右図g)や、擁壁背面にさらに擁壁を設置している箇所も見受けられます(右図h)。擁壁は、築造当初の地形条件に基づいて安定が確保されるよう設計されているため、既設擁壁背面(右図i)に示す破線範囲内には、新たに構造物を設置しないことが望まれます。 
なお、古い擁壁については、既にクラック等の変状が発生している
可能性があるため、事前に十分な現地確認を行うことが重要です。

皆様の土地選びの参考になれば幸いです。



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