「トンネル施工現場見学会 in 四万十市」

みなさんこんにちは、Web委員の下郡です。
建設コンサルタント業は「技術力」が命。弊社では学会や講習会等への積極的な参加を奨励しているほか、社内でも年に数回の勉強会を開催し、会社を挙げて技術力の研鑽に努めています。

今回は、社内勉強会として5月24日に実施した「トンネル施工現場見学会in四万十市」をご紹介させていただきます。

ちなみに、あまり知られていませんが、高知県は国・都道府県道のトンネル箇所数が「日本で3番目に多い県」なのです。
その数なんと266箇所!(※参考:国土交通省「道路統計年報2021 トンネルの現況」より)

弊社でも以前よりトンネル建設前の地質調査や、トンネル施工中の地質確認などのお手伝いをさせていただいておりますが、やはり以前に比べて、トンネル建設数も減少してきており、現状では、若手社員の多くがトンネルの施工現場を実際に見たことがないというような状況にあります。
そのような中、「掘削中のトンネルを見学させていただける」という大変貴重な機会を頂きました。

 


見学会前日には、事前勉強会としてトンネルの施工方法やボーリング調査の概論、現場の地質・施工状況等について講義が行われました。

翌日の見学会当日、高知市内から車を走らせること約2時間。四万十市に建設中の「口屋内トンネル」に到着!!

   

坑口だけでも、スケールの大きさに圧倒されます!
計画延長1.84kmのトンネル内部にいよいよ突入です。



    


トンネル切羽(坑道先端部)までは徒歩で移動します。


  

途中、巨大な機械や設備がいろいろ置いてあり、それを見ているだけで圧倒されます。



  

今回の見学会では、工事の監理をされている田邊・轟・杉本特定建設工事共同企業体「武内様」が施工現場の案内をしてくださいました。
巨大な機械や設備についても、どのように使いながら作業を行っているかも聞くことができました。

  


トンネル切羽に到着!

ここでは、切羽で作業している方が
施工方法や現在の施工状況について、
詳しく説明してくださいました。





 
 
口屋内トンネルは「NATM工法」を用いて、トンネルの孔壁にロックボルト(補強用の鉄筋)を挿入し、トンネルが土圧で崩れないよう、更に、孔壁や切羽はモルタル吹付で補強しながら施工されているとのことでした。


 
 
掘削はドリルジャンボというトンネル掘削用専用の重機で行われていました。
ドリルジャンボは、掘進はもちろん、爆薬の設置、モルタル吹付作業、掘進先の地盤状況確認等、様々な役目を果たす万能重機です。
普段目にすることはほとんどなく、ドリルジャンボの前で写真を撮る社員も多かったです。

  



  

若手社員を中心に質問が盛んに飛び交っていました。





  

トンネル内部の見学後、施工上の問題点を踏まえたうえて、
トンネル周辺の地質状況を現地踏査で確認をしました。






若手社員の地質調査方法を抜き打ちチェック!
ベテラン社員の厳しい目が光ります(笑)





  

今回の見学会では、貴重なトンネル施工現場を見ることができただけでなく、施工される方々の工夫やご苦労をお伺い据えることができ、とてもよい経験を積むことができました。

トンネル建設事業では、施工前から詳細な地質調査が行われます。脆い地質が分布していないか、湧水は発生しないか、周辺に地すべり地形はないか等々、問題となる地形・地質の見落としは、事業に大きな影響を与えるだけでなく、施工者の方や共用後の利用者の方を大きな危険に晒すことになります。我々地質技術者の責任は重大です。

ですが、それだけ大きな“やりがい”がある仕事、とも言えます!

今後とも弊社一同、技術の研鑽に努めてまいります!



見学会実施にあたり、トンネル施工を実施されている田邊・轟・土居特定建設工事共同企業体関係者の方々には
ご多忙の中、大変お世話になりました。この場を借りて、御礼申し上げます。



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