東日本大震災 現地調査 その2

 東日本大震災第二次調査二日目の報告です。

 二日目は初日の陸前高田市より北に位置します、大船渡市並びに釜石市に向かいました。
 所属した調査班は、大船渡市の綾里地区、泊地区、越喜来地区、釜石市唐丹町小白浜地区、本郷地区の比較的狭い谷合に位置します集落を調査しました。
 リアス式海岸に位置することから、もともと津波高さが大きくなることが予測されてた地域で、海に面している箇所には10m前後の立派な堤防と水門があります。
 
 現地で川の上流側からこれらの堤防や水門を見ますと、本当にこんな立派な堤防や水門を越えて津波が襲ったのかと疑いたくなるくらいです。しかし、その堤防の一部が破壊されていたり、水門に漂流物が引っかかったりと、改めて津波の高さがものすごいものだったと恐怖とともに心に刻みつけられます。

 もちろん、上流側の集落や構造物にもその津波の爪痕が深く残されており、地区を移動するたびに、その被害の大きさや影響した地域の広さというものをまざまざと見せつけられます。

 

大船渡市 綾里地区




 水門の構造物に津波が衝突したと思われます「へこみ」が確認されます。
 この「へこみ」の部分が、海面から13.5m程度の高さです。



 河口部より約600m付近に運ばれた漁船です。


大船渡市 泊地区



 三陸鉄道南リアス線の鉄道盛土の変状です。
 専門用語で「盛土のすべり破壊」と思われる現象が発生しております。
 詳細な原因はこれからの解析で判明していくと思われますが、津波により盛土全体が水没したことにより、盛土内に海水が浸透し、津波が引いた時に、盛土内に水が残留し、その影響ですべり破壊が発生したと思われます。
 



 堤防が津波の引き波により被災しております。この地域は、鉄道施設や道路があることから、津波が引く際に、一部に集中して引いたと思われ、非常に複雑な動きをして構造物を破壊したと思われます。


大船渡市 越喜来地区



 堤防が250m程度にわたり破堤しており、そこから海水が流入しております。



 釜石市の報告はエントリーを変更して後日ブログに掲載いたします。


                                                             岡村



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